平和の棚の会 ~争いと差別のない暮らしへ~

2008年12月に20社の出版社で設立した「平和の棚の会」のブログです

2019年平和の棚の会ブックフェア 

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 「平和の棚の会」は、20の出版社が集まって2008年に発足しました。私たちが選書の基準にしているのは「積極的平和」という概念です。戦争がなければそれだけで平和なのか─という根源的な問いが、その根底にあります。ノルウェー国際政治学者ヨハン・ガルトゥングが提唱し、ノーベル平和賞や「気候変動に関する政府間パネルIPCC)」にも反映されている考え方です。それは、武器輸出を緩和し、平和憲法の「改正」を目指す安倍晋三首相が唱える、軍事的行動を含む「積極的平和主義」とは、まったく異なります。

 しかし、現実には、各国で戦争・紛争や人道危機が解決する兆しはなかなか見えません。飢えに苦しむ人びと、教育を受けられない子どもも、たくさんいます。日本では2016年3月に安全保障関連法案が施行され、集団的自衛権の行使が可能となりました。沖縄では県民の強い反対を押し切って辺野古への土砂投入が強行され、民主主義と自治が危機に瀕しています。一方で、子どもの7人に1人が貧困状態にあることに象徴されるように、新自由主義的政策の下で格差が広がっています。「先進国」と言われるのに健康で文化的な最低限度の生活すら保障されず、「幸福度」は毎年下がり続け、19年は世界58位です。

 なぜ、そうなるのか。平和の哲学や歴史認識にまでさかのぼって研究・分析する必要があります。福祉が行き届かなかったり、ジェンダーや労働条件で差別されて苦しむ人も、いっこうに減りません。彼ら・彼女らの平和な暮らしと人権は日常的に脅かされているし、家庭内暴力や素性のわからない食べものや不公正な貿易、もちろん原発も、平和を脅かす大きな要素です。

 こうした広範なテーマにわたる本をまとめて提示してみようと、私たちは考えました。現在の会員社16社は、マスメディアでは報道されない真実、少数派の考え方、歴史の掘り起こしなどに関する地道な出版活動を続けています。もちろん、それだけで全ジャンルをカバーできるわけではありません。とはいえ、バラエティゆたかな著者たちの思想を具体的な本の形にして並べていくと、本来の積極的平和の全体像が見えてくるのではないでしょうか。

 本は、隣にどんな本があるかで表情が変わります。たとえば、社会問題の隣に文学書が置かれた棚を想像してみてください。そこから未知の世界への新たな興味が生まれる可能性が大いにあります。リアル書店であれば、目的の棚に行くまでに周辺の本を見ることが可能です。書店の棚には、人間の思考が本という装いをまとって並んでいます。ジャンルを超えた多様な本によって読者の視界が広がり、新しい思考に出会える機会が生まれるはずです。

 私たち会員社は、全国の書店のご協力を得て「平和の棚」を広げていこうとしてきました。読者の皆様の知的好奇心をより刺激し「この本を読んでよかった」と思っていただける場を設けるべく、いっそう努力してまいります。

開催中(7月26日現在)

北海道 

北大生協クラーク店

埼玉

紀伊國屋書店 さいたま新都心

紀伊國屋さいたま新都心店
紀伊國屋さいたま新都心
東京

くまざわ書店 八王子店

丸善 津田沼

大阪

丸善ジュンク堂書店 梅田店

兵庫

ジュンク堂書店 三宮店

徳島

小山助学館

小山助学館 本店フェア写真
小山助学館 本店
福岡

丸善 博多店

フェア全点リスト(書店様へ お問合せは新評論 寿南03-3202-7391まで)

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